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花王、「カネボウ化粧品」海外展開を加速へ

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花王が傘下のカネボウ化粧品の海外展開を加速するというニュースです。
購買力を高めた中間層が急増するアジアを中心に、高級品や割安な商品を拡充、美容部員の数を7年前後で日本並みの6000人に倍増し、花王の拠点も活用しながら現地での研究開発や生産を拡大。
カネボウの海外売上高を2015年に現状比7割増の330億円とし、花王全体の海外比率も押し上げるということです。
花王は本体で「ソフィーナ」などの化粧品を主に国内で手掛けるが、同事業の中核は06年に産業再生機構から約4100億円で買収したカネボウで、同社は12年3月期の売上高1900億円の約10%を欧米・ロシアや中国などアジアで稼いでおり、国内の構造改革を優先したが、一定のメドが立ったため海外事業を広げる。
まず海外向けマーケティング費用を主要5ブランドに集中する。特にアジア新興国で所得の高い上位中間層を狙い、主要都市の百貨店に欧米限定の最高級ブランド「センサイ」を導入。
その下に「カネボウ」をブランド名に冠したスキンケア商品をそろえ、アジアで現在約3000人の美容部員も倍増し、日本流の手厚い接客を強化する。
中間層でも所得が低めの若い世代へは、スーパーなどでメーキャップ化粧品「ケイト」などを売り込み、700~1600円が中心の「ケイト」は中国などで好調で、売上高を数年で倍にし、現地生産も検討する。
効率的に事業を拡大するため、花王のインフラも活用。海外で同じ取引先に共同で商談を進めるほか、中国では今年、現地法人事務所を花王の拠点内に移したが、今後も東南アジアなどで拠点を共有し、連携を強める。

経済産業省によると、中国をはじめインドネシア、タイなど11カ国・地域のアジア新興国の中間層は10年の約14億人から20年は約23億人に拡大、中でも上位中間層は8億人と3倍以上に膨らむ見通しで資生堂などに比べ新興国で出遅れたカネボウは、きめ細かな対応で成長市場に食い込む。
花王はカネボウの売上高を15年12月期に2200億円に引き上げ、うち330億円を海外で稼ぐ方針で、そのうちアジアは現状の110億円から5割強増やす。
花王全体の海外比率は12年3月期で27%で、4割強と先行する資生堂などに比べて低く、花王は化粧品を柱の一つに50%超を目指す。

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