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丸紅 ロシアの世界最大級パルプ工場を2800億円で受注

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丸紅がロシアで世界最大級のパルプ工場建設を受注するというニュースです。
受注総額は最大約35億ドル(約2800億円)となる見通しで発電用タービンなど日本企業の機器を全体の3割以上採用する方針。
ロシアは日本の協力を受け極東・シベリアで液化天然ガス(LNG)の開発を進めており、丸紅はパルプの輸出拠点づくりを支援する計画で、今後は多様な分野で日本企業の事業機会が拡大しそうだということです。
パルプ工場の建設地はロシア中部のクラスノヤルスク地方の針葉樹林帯で、2013年春に着工し、17年末に本格稼働する予定。
丸紅はロシア政府が認定した特別目的会社のアンガラペーパーから設計・調達・建設契約の独占交渉権を近く得る見通しで、丸紅のプラント契約としては過去最大。
工場は針葉樹を原料としたパルプ製造で世界最大となり、製紙向けで年産90万トン、繊維用などで同30万トンと年産能力は合計120万トンと世界の針葉樹パルプ貿易量の約5%に相当になり、パルプの約8割を中国や日本を含むアジアに輸出する。
また、輸送用港湾設備の建設など関連するインフラ整備なども計画している。日ロ間の開発協力を背景に国際協力銀行の低利融資の活用を検討する。
丸紅傘下の製紙プラント専門子会社が設計し、木材の溶融設備では欧州製機器を採用するが、バイオマス燃料を活用する発電用タービン、排水処理設備、制御システムなどの分野で日本製機器を採用する方針。
高い環境性能と低コストの建設案で日本製機器の採用範囲を増やす。
日本は現在針葉樹パルプを北米や北欧からの輸入に頼っているが、ロシアに拠点ができれば日本の製紙各社にとり地理的に輸送コストの低減につながり、丸紅はパルプ取扱量が商社首位で、生産したパルプの取り扱いも検討する。
これまでロシアの森林資源輸出はパルプ原料となる木材が中心だったが、新工場をテコにパルプも資源輸出の戦略分野とする。
特に針葉樹パルプは広葉樹パルプに比べ繊維が長く強度があり、包装紙や紙袋などの生産に必須でアジアを中心に世界市場も安定成長する見通しだということです。

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