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三井化学、シンガポールに特殊樹脂の工場建設

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三井化学が食品包装などに使う特殊樹脂の工場をシンガポールに建設するというニュースです。
強度などに優れる先端素材で、同社は東南アジアで5割のシェアを持ち、海外で生産するのは初めてで、国内と合わせた生産能力は2倍になる。
投資額は100億円強、現地生産に踏み出し、高付加価値品を軸に拡大する新興国需要を取り込む戦略を加速するということです。
資本金1億1500万ドル(約92億円)で製造販売会社を現地に設立、三井化学の子会社で出光興産も出資する汎用樹脂生産会社のプライムポリマー(東京・港)が80%、三井物産が20%出資する方向。
生産するのは汎用樹脂のポリエチレンの一種だが、特殊な触媒を用いることで液体や粉末を完全に密閉し、簡単には破れない機能を持たせた。
生産能力は年30万トンで、市原工場(千葉県市原市)と同規模で、年内に着工し、2014年12月に稼働の予定。
原料として基礎化学品のエチレンを大量に使用するが、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルがシンガポールで年産40万トンのエチレン工場の新設を計画しているもようで、三井化学はここから原料を調達するとみられる。
レトルト食品や調味料、洗剤などトイレタリー商品のパウチ包装は所得水準の上昇につれて普及が進む傾向があり、東南アジアで需要が急拡大しているが、同社はパウチ向け特殊樹脂のアジア最大手で、円高で輸出採算性が低下していることもあり、現地生産を決めた。
同社の13年3月期の営業利益は前期比7%増の230億円の見通しで、08年のリーマン・ショック前の3分の1以下の水準。
得意分野の海外展開に投資を集中し、収益回復をめざすという。

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