日本電産、米中大型モーター２社を買収へ

日本電産が米国の中大型モーター会社を年内にも買収するというニュースです。
エレベーターやクレーンなど商業用や産業機器向けに高シェアを持つ２社で、買収額は合計５億ドル（約400億円）前後とみられる。
日本電産はハードディスク駆動装置向け精密小型モーターで世界８割のシェアを持ち、円高を受けて商業・産業分野を買収で拡大し、好不況の変動が大きいハードディスク駆動装置向けに頼らない事業構造を目指すということです。
買収するのはエレベーターなどで使う中大型モーターを手がけるキネテック（イリノイ州）で、米エレベーター大手のオーティスや豊田自動織機を顧客とし、北米や中国、欧州に20以上の工場や研究開発拠点を持ち、2011年の売上高は約４億ドル（320億円）で、従業員は約3000人。
もう１社はクレーンなどの制御用モーターに強いアブトロン・インダストリアル・オートメーション（オハイオ州）で、11年の売上高は約3300万ドル（26億円）。
それぞれの経営権を持つ米ファンド２社から全株式を買い取る。
日本電産は11年秋のタイの洪水被害で既存工場の復旧を優先するため、Ｍ＆Ａのペースを落としていたが、円高もあり、今年６月には風力発電向けに強いイタリアの大手を買収するなど再び強化している。

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