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マツダ、タイで基幹部品工場 海外生産を加速へ

マツダがタイに最先端の変速機の工場を建設するというニュースです。

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投資額は200億円を超える見通しで、年産能力は30万~40万基、2015年度に稼働する予定。
トヨタ自動車が今夏にインドでエンジン生産を始めるなど、従来は国内でつくってきた基幹部品まで新興国で現地生産する動きが広がっており、新興国に競争の舞台が移り低価格車が求められるようになるなか、コスト削減を加速するということです。
マツダが新工場で生産するのは、昨年実用化したばかりの環境技術「スカイアクティブ」の変速機で、燃費を1~3割改善できる。
タイに米フォード・モーターとの完成車の合弁工場があり、変速機工場はその近隣に建設するとみられ、タイ国内向けのほか、グローバルでの変速機の生産拠点としても活用する。
マツダは日本での生産比率が高く、円高の影響で12年3月期まで4期連続の最終赤字が続いており、現在、変速機のほぼ全量を防府工場(山口県防府市)など国内で生産し、海外の完成車工場への輸出は採算が悪化している。
タイでの生産は為替に左右されにくい経営体質を築く狙いもある。
マツダは現在約120万台の世界販売台数を16年3月期に170万台に増やす計画で、国内の変速機の生産規模は維持しながら販売台数の増加分をタイで生産する方針。
これにより変速機の2割強をタイで生産する体制になる。
タイは日本の自動車メーカーが古くから進出しており、最近も日産自動車やホンダなどの新工場建設や生産能力の増強が相次いでいるなど、部品メーカーの集積が進んでいるほか、ASEAN自由貿易地域内では関税面などで部品調達も有利となる。
ASEANは加盟国が一つの地域として中国、インド、オーストラリアなどと自由貿易協定を結んでおり、タイに生産拠点を持てば東南アジア域外への輸出でもメリットが期待できる。

自動車各社はこれまでエンジンや変速機など基幹部品は国内で生産し、海外の完成車工場に輸出することが多かったが、中国や東南アジアなど新興国市場が各社の主戦場になりつつあり、低価格車の開発などが課題になっており、技術流出などを防ぐリスク対策を講じながら、価格が高い基幹部品を現地生産すればコスト低減効果も大きいということです。

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