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昭和電工、アルミ海外生産へマレーシアに新工場建設

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昭和電工がアルミ合金を鋳造する工場をマレーシアに建設するというニュースです。
東南アジアに進出した日系自動車部品メーカーから軽量部材として引き合いが強まっており、今後5~6年で生産能力を1.5倍にする。
アルミ合金の海外生産は同社にとって初めてのことで、トヨタ自動車やホンダなどがアジアでの生産を拡大するなか、最も川上の素材分野でも現地生産の動きが広がってきたということです。。
マレーシア・ジョホール州の工業団地に新工場を建設し、投資額は20億円強。
10月に全額出資の現地法人を設立して2013年春に着工、14年秋に完成させる。
当初は月産800トンで稼働するが、取引先の拡大に合わせて生産能力を月1300トンまで高める計画。
鋳造したアルミ合金を顧客の要望に合わせて加工(鍛造)するシンガポール工場の設備も能力を2倍に増強する。
アルミ合金の鋳造品は現在、喜多方事業所(福島県喜多方市)で月2500トン生産しており、合金のまま自動車部品メーカーに販売するほか、同事業所やシンガポール工場でカーエアコンの圧縮機(コンプレッサー)部品などに加工し販売している。
特にカーエアコン向けでは昭和電工は世界シェア4割を握る首位。
マレーシア新工場の稼働後も喜多方での生産規模は維持する方針で、付加価値の高い新製品や用途開発を加速する。
アルミ製の部品は鉄製に比べて重さが約3分の1になるため、今後は電気自動車やハイブリッド車向けの軽量化部材として利用が増える見通し。
アルミは原料アルミナを製錬して地金を作り、鋳造や圧延、鍛造をして製品に仕上げるが、大量の電力を使う製錬は国内では1980年代前半までに撤退が相次ぎ、現在は日本軽金属しか手がけていない。
鋳造、圧延、鍛造が中心の国内アルミ産業だが、これらも新興国の需要拡大や取引先の海外移転を受け、国外に生産の軸足を移す動きが広がりそうだということです。

他の素材産業でも住友化学や旭化成がシンガポールでタイヤ向けの高機能ゴムの工場を建設しているほか、三井化学や三菱ケミカルホールディングスは樹脂複合材の海外生産拠点を増やしており、新興国での需要増に加え、自動車メーカーから納期短縮やコスト抑制の要請が強まっている背景があるようです。

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