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邦銀による海外向け協調融資復調 3メガ銀行アジアでシェア拡大

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邦銀による海外企業向けの協調融資が上向いてきたというニュースです。
上半期に邦銀が主幹事となった融資額は約16兆円とリーマン危機後の2009年上期から3倍強に増え、経済成長の続くアジアの資金需要は旺盛で規模の大きな融資によって収益が確保しやすいため、3メガ銀行は攻勢をかけているということです。
トムソン・ロイターによると邦銀が主幹事を務めた海外企業向け協調融資は、リーマン危機後の09年上期は5.3兆円まで落ち込んでいたが、1~6月に約16.1兆円に上り、12年上期は11年上期(17.7兆円)をやや下回ったが、邦銀は下期に融資額を増やすよう攻勢をかけている。
米調査会社ディールロジックによると、1~9月の日本を除くアジア・太平洋地域向けの主幹事ランキングで、三井住友銀行が6位、三菱東京UFJ銀行が8位と、邦銀が協調融資のランキングを前年から上げており、3メガ銀行のシェアはリーマン危機前(07年)の6%から10%に拡大した。

邦銀はアジア域内の旺盛な資金需要に積極的に応えており、三菱UFJはみずほコーポレート銀行と組んで東洋ゴム工業のマレーシア現地法人向けに2億ドル(約156億円)の融資をまとめ、現地の工場建設資金に充てる。
日本勢のマレーシア向け協調融資は初。
みずほコーポは三井住友などと共同で、インド政府系の石油会社や電力金融会社向けに2.5億~3億ドル(約195億~234億円)を融資、インフラやエネルギー関連の事業は欧州系銀行が有力な資金の出し手だったが、金融危機後に邦銀から調達する借り手が増えている。
邦銀は相対的に高い信用力を背景に、欧米銀行やアジアの現地銀行に比べて低い金利で資金を調達でき、借り手も借り入れコストを節約できるため邦銀に対する関心が高まっている面もある。
三井住友銀行は、シンガポール拠点のアジア投資銀行営業部が地方銀行に協調融資への参加を働きかけており、運用先に悩む地銀の資金をアジアに振り向ける狙いで、これまで20行程度の地銀と組んだ実績がある。

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