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ダイキン、米空調大手グッドマン・グローバルを3000億円で買収

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ダイキン工業が米国の家庭用エアコン首位、グッドマン・グローバル(テキサス州)を約3000億円で買収するというニュースです。
ダイキンは2010年度に空調事業で米キヤリアを抜き世界首位に浮上したが、その後は中国勢が激しく追い上げているということで、手薄だった米州市場を開拓し、世界首位の座を固める。
円高を追い風に日本企業が海外企業を買収し、事業拡大を目指す動きが一段と加速してきたようです。
米投資ファンドのヘルマン・アンド・フリードマンが保有するグッドマンのほぼ全株式を買い取り、買収資金の大半を国際協力銀行などの低利融資で調達し、残りは手元資金や社債発行などで賄うとみられ、増資はしない。
今回の買収は国内製造業で今年最大規模になる模様で29日に発表する。

ダイキンの11年度の空調部門(エアコンのほか熱源装置など含む)の売上高は1兆400億円で世界トップ、グッドマンの売上高は約1600億円で、両社を合わせた売上高は1兆2000億円を超える。
ダイキンは北米で業務用の大型空調などを手がけるが、家庭用エアコン事業は小規模にとどまっていた。
北米や中南米の家庭用エアコンは、空気を配管で建物全体に送る「ダクト方式」が主流で、部屋ごとに室内機と室外機を設置する日本とは異なるが、ダクト方式に強いグッドマンの買収により、中南米を含めた米州市場の開拓を急ぐ。

世界の空調大手では、好調な内需を追い風に中国の珠海格力電器と広東美的電器が事業を急拡大しており、格力電器はブラジル、ベトナムなどのほか、米国にも進出、美的電器は11年にキヤリアの南米3カ国の事業を買収し、海外市場でも存在感を増しつつある。
中国市場ではダイキンと格力電器が提携関係にあるが、第三国市場では今後、競合するケースが増える見通しで、今回の米社買収によって成長を加速し、2位以下を引き離したい考え。
グッドマン買収は10年春に交渉を始め、11年3月の東日本大震災で国内景気に不透明感が強まったため、交渉をいったん打ち切っていたが、中国企業の台頭もあり、M&Aで再び攻勢に転じる。
買収額は当時、最大3500億円程度に膨らむ可能性があったが、円高の進行で最終的に約3000億円で折り合ったということです。

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