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伊藤忠、アジアの縫製拠点拡充へ –中国から分散加速

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伊藤忠商事がカンボジアやインドなどに縫製工場を持つ英国の衣料品製造卸のブラムホープ・グループ・ホールディングスを買収し、アジアの衣料品の生産拠点を拡充するというニュースです。
中国の人件費上昇を受け、縫製を受託している日本のアパレル企業に採算悪化への懸念が広がっていることに対応し、現在70%の中国の比率を2013年3月期中に65%まで下げる。

ブラムホープは英大手スーパー、マークス・アンド・スペンサー(M&S)のプライベートブランド商品の製造が主力事業でマークス・アンド・スペンサー向けに製造する紳士シャツや婦人下着などが売上高の97%を占めている。
衣料品の企画部門に加え、M&Sの管理基準を満たす縫製工場をカンボジアとインド、スリランカに計5カ所持ち、生産能力はシャツが年間450万着、婦人肌着が2100万着。12年3月期の売上高は約145億円だった。

伊藤忠の繊維部門はアパレル企業からの縫製受託を主力とし、中国のほかにはベトナムやミャンマーなどの東南アジアに協力工場を抱えているが、ブラムホープを傘下に入れることにより、自社工場がなかったカンボジア、インド、スリランカにも生産拠点が広がる。

縫製受託事業の70%を依存する中国は人件費の上昇に加え、縫製ラインの不足などの問題も顕在化。
縫製を請け負っているアパレル企業からリスク分散を求める声が強まる中、伊藤忠は今回の買収をテコにこうした要請に応える環境整備を急ぐ。

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