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自動車部品大手、タイ拠点強化 生産拡大へ

自動車部品大手がタイで、高機能品の生産拡大に乗り出すというニュースです。

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デンソーはディーゼルエンジンの中核部品の燃料噴射システムを生産するほか、ヨロズは2017年までにサスペンションの生産に必要な金型の生産量を大幅に増やす。
タイではトヨタ自動車などの設備増強により、15年の生産台数が250万台に達する見通しで、部品各社はタイを日本の工場と並ぶ中核拠点として活用するということです。
デンソーは同国中部のチョンブリ県にある子会社の部品生産工場で、新生産棟の建設に着手、13年度中に生産を開始し、日系自動車メーカーに供給する。

サスペンション部品大手のヨロズは17年までに中部ラヨーン県で金型の生産量を3.5倍の年700個に増やし、部品の品質を左右する金型は現在の主力工場が山形県にあるが、タイでほぼ同じ数量の生産が可能になる。
タイでは13年夏から金型づくりに必要な工作機械を導入、タイ拠点の金型部門の人員も現在の120人から200人に増やし数十億円を投じる計画。
金型の精度なども日本と同レベルまで高め、東南アジアや北米の工場向けにも供給する。

曙ブレーキ工業はこのほどチョンブリ県の工場を増築して「ピストン」と呼ぶブレーキの精密部品の生産を始めた。
高い加工精度とめっき処理が必要なため、従来は日本で生産してタイに輸送していたが、いすゞ自動車に納入しているブレーキから順次現地製のピストンに切り替え、12年度中にブレーキに使う部品の現地調達率を従来の90%からほぼ100%にする。

また、シート大手のタチエスはこれまで骨格部品は外部調達していたが、14年から、座席シートの骨格部品の生産から最終組み立てまでをバンコクの自社工場で一貫生産できるようにする。
オイルシール大手のNOKも13年度に、従来は日本でしか手がけていなかったオートマチック車のトランスミッション用シールをタイで生産することにした。
日本精工も燃費効率を高められる電動パワーステアリングの生産体制を強化した。

タイは11年秋の洪水で工場などが被害を受けたが、日系自動車大手は設備増強を打ち出している。
部品メーカーには多額の設備投資や日本からのノウハウ移転を伴うタイ拠点での機能強化が必要になり、日本自動車部品工業会によると、日系の部品各社が出資するタイの現地法人は10年時点で214社。直近はさらに増え、会員443社のうち大半がタイに生産拠点を有しているということです。

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