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日産自動車、タイ新工場建設 新興国向け輸出拠点に

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日産自動車が2日、タイに完成車の新工場を建設すると発表したというニュースです。
110億バーツ(約280億円)を投じ、年産能力15万台の工場を2014年8月に稼働、他の日本車大手に比べ出遅れていた東南アジア地域のシェアを16年度に現状の約2倍の15%に増やす計画で、さらに新興国で需要が大きいピックアップトラックの輸出拠点に活用する。
東南アジアの生産能力の過半を占めるタイは生産・販売・輸出の中核としての機能が一段と高まるということです。
近く新工場を建設するのはバンコク近郊のサムトプラカーン県にある既存工場の敷地内で、周辺地域は昨年の大洪水でも被災を免れた。
14年に年7万5千台体制で稼働させ、16年までに15万台のフル生産に移行する予定で、同国での生産能力は7割増の年37万台に高まる。
既存工場の現在の年産能力は22万台で、乗用車「マーチ」や1トンピックアップトラック「ナバラ」など7車種を生産しているが、既存工場は乗用車、新工場はピックアップとすみ分け、生産効率を高めたいということです。
既存工場の6千人に加え、新工場では新たに2千人を雇用するし、年37万台の能力はタイ国内向けと輸出に半分ずつ振り向けるとしている。

日産は16年度までの中期経営計画で、成長著しい東南アジアの生産能力を70万台(現在は約40万台)、域内販売台数も11年度比で3倍の年50万台に引き上げる方針を掲げ、すでにタイからマーチや小型セダン「ラティオ」の対日輸出を開始。
今後、成長を見込めるミャンマーや中東・アフリカ地域の市場攻略を加速する考えで、これらの地域で需要の大きい1トンピックアップトラックの輸出拠点として活用する。
日産の現工場はフル稼働状態が続くが、生産能力の不足を補うため、三菱自動車にナバラの生産の一部を委託しており、今年の委託台数は年4万7千台に上る見込みだが、新工場の稼働後は委託を中止する可能性を示唆した。
日産は1952年にタイ現地法人を設立し日本車メーカーで最も早く進出したが、ただその後は欧米進出を優先したことや、90年代の経営危機などで事業拡大で後れを取った。
日本車が新車市場の9割を占める同国で日産のシェアは8%(今年1~9月)とメーカー別の5位にとどまっており、売れ筋であるピックアップを生産する新工場建設で他社を追い上げるということです。

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