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ミネベアがHV車基幹部品参入 タイ自社工場で量産へ

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ミネベアはハイブリッド車などエコカーの基幹部品事業に参入し、今年度中にモーターの回転を正確に制御するセンサーの生産をタイで開始、自動車部品メーカーの内外の工場に供給するというニュースです。
この製品はモーター製造の多摩川精機がほぼ独占していたが、ミネベアはエコカーの需要拡大をにらみ、調達先の分散・拡大を進める自動車メーカーのニーズにこたえる。
生産するのはモーターを動かしたり、回転を止めたりする位置や角度を検出する「レゾルバ」と呼ぶセンサーで、HV1台あたり2~3個搭載されることが多い。

ミネベアは2013年3月期に十数億円を投じ、タイで軸受けや小型モーターを生産するバンパイン工場(アユタヤ県)に量産ラインを設け、日本のほか北米や欧州、中国市場にも供給し、13年から年間240万個を生産する。
ミネベアは航空機向けや、自動車の運転補助に使う「電動パワーステアリング」(EPS)のレゾルバを製造してきたが、自動車のモーター向けは初めての取組みで、タイ工場では現在、EPS用レゾルバで年間480万個の生産能力を持つが、HV向けの参入やEPS向けの増産により、16年度までに、生産能力を現在の3倍となる年間1600万個以上に引き上げる。

HVは高い精度でモーターを回転させる必要があり、高温下でも誤差なく回転の角度を検出できるレゾルバの技術が欠かせなく、現在、市場を独占している多摩川精機は精密機械産業が集積する長野県南部に立地、精度の高さが要求される航空機向けのセンサーで技術力を評価したトヨタ自動車からHV用のレゾルバ開発を委託され、「プリウス」向けの全量を生産している。

ミネベアの参入により、HV向けのレゾルバのメーカーは多様化し、HVで先行する日本の自動車メーカーにとっては、調達先を分散しながら生産を拡大できる体制が整い、ミネベアは人件費の安いタイの自社工場で量産し金型などの部品も内製することで、低コスト生産につなげる。

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